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「ニホンイシガメ」の激減の原因はアライグマに食べられていたから!?
日本固有種の「ニホンイシガメ」がアライグマに襲われて激減しているそうです。
北米原産アライグマの被害はよく聞きますが、カメも食べてしまうのでしょうか。
調べてみました。
日本固有種「ニホンイシガメ」と特定外来生物「アライグマ」
「ニホンイシガメ」は準絶滅危惧種
ニホンイシガメは日本固有種で準絶滅危惧種に指定され絶滅が懸念されています。
ニホンイシガメというとあまり聞かないので、珍しい亀かと勘違いしてしまいますが、ペットショップで売られている普通の「イシガメ」です。
「イシガメ」から和名変更されています。
小さいときはゼニガメ(銭亀)と呼ばれています。
オスは最大甲長約15cm、メスは最大甲長約22cmになります。
「アライグマ」は雑食性で何でも食べる
アライグマは北米原産で、見た目はタヌキに似ています。
タヌキと大きく違うところは尾で黒い横縞があります。
成長すると気性が荒いので、飼育設備が狭い日本ではペットには向かず、困った飼い主は捨てたり、逃がしたりなどして野生化しました。
大きさは最大体長約60cmで最大体重約10kgです。
雑食性で果物や穀物から昆虫・水辺の生き物などの小動物までなんでも食べます。
農作物や家畜の被害が多いことから、2005年に特定外来生物に指定されました。
現在、アライグマの飼育は原則禁止されています。
「ニホンイシガメ」が激減した原因
以前から「ミシシッピアカミミガメ」の影響で減少
以前からニホンイシガメと同じ場所にいるミシシッピアカミミガメ・・・日本ではミドリガメの名前で有名ですが、そのミシシッピアカミミガメがイシガメの餌や生息場所を奪っているというニュースはよく聞いていました。
ミシシッピアカミミガメは北米中南部に生息する淡水性の亀で大きさはオスが最大甲長約20cm、メスは最大甲長約28cmです。
1950年代から輸入が始まり、ペットショップや祭りの露店などで販売されました。
しかし、大きくなると飼えなくなって川や池に捨てるなどすると野生になって繁殖しました。
現在では野生の亀の5割以上がミシシッピアカミミガメです。
ミシシッピアカミミガメはニホンイシガメより5cm以上大きく、1度に産む卵も2倍と繁殖力が非常に強いです。
日本の生態系を悪影響を及ぼし、農作物や水草の被害も大きく、2011年には徳島でレンコンが1500万円相当の被害があったと問題になっています。
そのため、総合対策外来種に指定され、2020年には輸入を禁止する予定です。
実はアライグマに食べられていた!
今回のニホンイシガメの激減は京都府保健環境研究所などの調査でわかりました。
その原因として、アライグマがニホンイシガメを襲って食べているというのです。
食べられているというと甲羅を割って中身まで全部食べているような想像をしてしまいますが、公開された写真では甲羅から出ている足やしっぽなどがかじられて無くなっています。
生きていても足がないとやはりエサが取りにくくて、餓死してしまうのでしょうね。
死んだニホンイシガメの写真は公開されていませんでしたが、おそらく頭をかじられたのだと思います。
ニホンイシガメと同じ場所に棲んでいるミシシッピアカミミガメにはなぜかアライグマの被害がないそうです。
ミシシッピアカミミガメはニホンイシガメに比べて動きが素早いそうなので、うまくアライグマから逃げられるのでしょうか。
ニホンイシガメも進化して素早く動けるようになるといいんですけど。
アライグマとミシシッピアカミミガメは同じ北米原産なんだから、その2種類で食物連鎖をしてほしいですよね。
現在、日本固有種のニホンイシガメがアライグマとミシシッピアカミミガメの北米原産コンビから絶滅の危機にあわされているということです。
なんで、こんなことになってしまったのでしょうか。
亀だけでなく、たくさんの日本固有種が外国種の影響で減少して絶滅が懸念されています。
何か対策をしてほしいですね。
1.入れない
~悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
2.捨てない
~飼っている外来生物を野外に捨てない
3.拡げない
~野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない
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